 |
トモノスケ。
2歳にして居酒屋の起業を志す。
「働かざるもの食うべからず」をモットーに、1日14時間働く幼児。
居酒屋実務は、焼き担当1年+副店長1年の経験あり。 |
|
|
 |
コウタロウ。
コンサルタント会社社長。
100社以上の会社設立に携わり、幼児界の奇跡と称されるほどの成功企業を生み出す、若き起業コンサルタント。
|
|
|
成長する会社を目指すのなら、一人会社はどうしても不利となります。
時間的に5年ほどの停滞期間があるのが普通で、多くの会社がこの停滞期間のうちに消えていきます。
個人企業がなぜ伸びないのかということを、会社という箱に置き変えてみれば、自ずと答えは出ると思います。
|
|
|

|
第一幕 幼児起業家誕生
|
|
「兄ちゃん、野方商店街の居抜きの居酒屋借りて炭火焼の居酒屋やる事にしたんだけど、最初から会社作って始めようと思ってね。」
※居抜き=前の設備が付いたまま借りれる物件
「なんで会社にしようと思ったの?」
「会社作って商売やるのが東京の常識だし、ガチで商売やりたいから会社にすんの。」
「会社って金かかるの知ってるか?母ちゃんの中古ベンツぐらいの維持費はかかるぞ。」
「会社作るのは、母ちゃんとこで書類をタダで作ってもらったとして、登記税とかモロモロで21万ぐらいってところ。年間の維持費は最低でも30万はかかるって覚悟しとかんと、会社は持てんぞ。実際は50万ぐらいかかるしな。」
「車1台持つって感覚か〜」
「そう、車と一緒で、なんやかんや金がかかるんだよ。」
「わかった、金の覚悟は決めた。もう社名も考えたし、後には引けんし。」
「社名はね〜 株式会社 壱食!!」
「いっしょくって呼ぶんだけど、食の世界で一番取れるようにって。」
「お前、めっちゃワクワクしてるだろ。会社起こす時ってのは、そのワクワク感がいいんだよ。みんなそうやって社長になったんだぜ!」
|

|
第二幕 会社設立準備
|
|
「とりあえず、母ちゃんとこ行って、会社設立の書類作ってもらいなよ。会社作るのに7つの事を決めておかなきゃいけないんだけど、ちょっと確認しようか?」
「一応、母ちゃんとこのサイト見て、商号、本店住所、会社の目的、資本金と出資分、資本金の振込口座、役員と任期、決算日の7つは決めたよ。」
「取締役会を置きたかったから、取締役をじっちゃんとばっちゃんとオレの3人にして、ついでに監査役は母ちゃんって事にした。」
「ガチな同族会社だが、税理士を監査役にしたのは、偶然としてもいい判断だな・・・」
「兄ちゃんの会社も、監査役は母ちゃんだよね。」
「まあそうだが、母ちゃんが他にもいろんな会社の監査役やってんの知ってるか?結構、あれで人気あるんだぞ。」
「母ちゃんに決算を頼むのなら、決算日は繁忙期にかからない、4月から9月までにすると喜ぶかもよ。税務申告の期限は決算日から2ヶ月以内だからね。」
「じゃあ、夏場は居酒屋も繁忙期だから、それが終わった9月末決算ってことにするよ。税務申告は11月末ね。」
「あとは資本金だけど、消費税を節税したかったら、1千万未満にしときなよ。」
「それは大丈夫。資本金は500万円しかないから。」
「まあ、だいたい固まってるようだし、母ちゃんの事務所に電話して予約取っちゃいな。会社の目的は専門家と一緒に作らないと、正直言って通らないことが多いからね。」
|
|
定款の電子認証ができるようになったことで、これまで必要だった4万円の収入印紙が不要となりました。
あおば会計におきましても、定款の電子認証サービスを提供させていただいており、大変喜ばれております。 |
|
|

|
第三幕 会社設立登記
|
|
「母ちゃんとこで、会社設立をタダで代行してもらったよ。」
「定款の電子認証ってのもタダでやってもらって、4万円分の印紙代は節約してもらった。この4万円はデカイ!」
「だいたい1週間ぐらいで登記が上がるから、全部事項証明書、いわゆる登記簿のことなんだけど、それが取れるようになるよ。」
「全部事項証明書は銀行口座開くときや役所への開業届けとかにも使うから、3通ぐらいは取っておいた方がいいかもね。」
「印鑑証明の方は?」
「印鑑証明はあんまり使わないから、必要になったときに取りに行けばいいと思うよ。」
「実はね〜会社の作り方で褒められたんだよ!資本金は500万円とちょっと少なめだけど、取締役会や監査役も置いて、成長企業の体を設立時から成してるって。」
「それは褒めすぎだな・・・ まあ、成長企業で取締役会や監査役がない会社は見たことがないのも事実だが、ちょっとだけ論点がずれてると思うぞ・・・ 本当は他人を混ぜることが大切なんだけどな。」
|
|
飲食店の経営指標として、FLコストがよく挙げられます。
これは食材のロスや人件費の調整は、店長の能力によりかなりの差が出るため、管理のための指標として用いられます。
理想は60%未満なのですが、現実は結構厳しいものです。
|
|
|

|
第四幕 開業と経理
|
|
「ふう、、、やっとこ1日7万の売り上げが保ててるよ。」
「FLコストは、どんな感じ?」
※FLコスト=食材費・人件費が売上に占める割合
「食材費は、なんやかんやと40%ぐらいかかってるんだよね。」
「店はオレと幼児バイト2人の計3人で回す感じでやってんだけど、、結局、FLコストは70%切るぐらいかな。」
「70%か、きついな。赤字か黒字ぎりぎりだろ。」
「そう、ギリでやってるから会計事務所に大盤振る舞いできる状況じゃないし、なるべく手間をかけないようにしているんだけどね。」
「でも、会計事務所は融資引っ張るときにどうしても必要だからな・・・」
「7万の売上は努力で8万にできるかも知れんが、14万にしようと思えば、もう1店舗出すしかないだろ?女子高生でも分かる理屈やぞ。」
「売上を倍にしようと思ったら、確かに融資引っ張って、もう1店舗出すしかねーよなぁ。2歳でも分かる理屈だしなぁ。」
「つーか、ガチで会計事務所に頼んで、融資引っ張れるような経理体制敷いてりゃ、社会のお金をお前の事業資金に使えるだろうが。」
「それにな、お前はまだ経営者に成り立てだから分かってないだろうが、会計事務所の本当の使い道が実感できた時には、多分、ライバル会社を遥かに引き離してると思うぞ。」
「わかったよ、とりあえず母ちゃんの事務所に電話してみるよ。」
|
|
区が斡旋する融資は、利子補給等の特典が付くことが多いのですが、結局は保証協会の保証を取り付けなければなりません。
残念なことですが、事業者の誰もが融資を受けられるものでないのも事実です。
|
|
|

|
第五幕 融資獲得
|
|
「中野区斡旋の制度融資、どうだった?」
「母ちゃんとこの会計事務所で融資用の資料を取り揃えてもらって、保証協会付きで500万円融資してもらえたよ。」
※保証協会=公的融資を銀行に保証してくれる機関
「決算2回やると、今度は都市銀行の中小企業融資も受けられるから、とにかく会計事務所とはガチで行きなよ。」
「母ちゃんとこと顧問契約を結んでるから大丈夫だよ。帳簿はこっちで付けることにしたら、月1万ぐらいの費用で済む感じだったから。」
「創業支援の割引使えば、確かに月に1万円ぐらいだったけど、誰が帳簿付けるの?弥生会計の入力が必要でしょ?」
「副店長が入力するって張り切ってるよ!通帳も副店長に預けてるし、帳簿付けは部下に任せるようにしてくださいってアドバイスされたしね。」
「なんか少しは会社っぽくなって来たじゃん。で、今度は国金あたりからの融資を考えてるの?」
※国金=国民生活金融公庫(現:日本政策金融公庫)
「そうだね、飲食店だし生活衛生関係営業に該当するってことで、国金ってところからの融資をアドバイスされたよ。」
「さすが母ちゃんとこだ。筋に沿ったアドバイスしてるな・・・」
|
|
実務において最も時間がかかるのが、1から2への拡大です。
店舗経営なら1店舗から2店舗目へのステップで、このスピードを上げる事が最重要課題とも言えます。
2になったときから、会計事務所とのお付き合いが深まると言っても過言ではありません。 |
|
|

|
第六幕 事業拡大
|
|
「中野区の斡旋で融資受けた500万円は、やっぱ拡大に使うの?」
「原材料高も一服した感じがするし、野方店はどうにか黒字で回せてるんで、高円寺にもう1店舗出すことにしたよ。」
「普通、あの手の融資は、過去の失敗埋めることが多いのに、あえて攻めに使うんだから、お前はたいしたもんだな〜」
「でも500万円の資金じゃ、居抜きじゃないと無理でしょ。」
「そう、居抜きじゃないと絶対無理!20席の居酒屋で、改装と設備で300万円って考えてるんだけどね。」
「高円寺の商店街の外れに潰れた割烹屋があるんだけど、排煙のダクトも付け易いし、その物件にしようかと。」
「なるほどね。で、新しい店の店長は、お前がやるんだろ?」
「うん、副店長を野方店の店長にして、高円寺店はオレがやろうと思ってるんだけど、単月黒字に持っていけたら、誰かに任せてしまうことも考えてるんだよね。」
「そのペースじゃ、人材育成が間に合わんだろ。バイトじゃすぐに限界来るぞ!」
「バイトから志の抜群に高いヤツを正社員にするか、あるいは本気で商売やれるヤツなら役員にするなりして人材揃えておかんと、部下の育成すらできんぞ。」
「まずは、今の副店長からだね。野方店の開店時から、ずっと一緒にやってくれてるし、店を完全に任せられるしね。」
「まあ、そんなところだろうな。零細企業は最初から優秀な人材を集めることなんて出来んから、とにかく気心が知れたヤツで固めていくって戦法がいいと思うよ。」
|
|
一部の成長企業を除き、中小企業においては、取締役や監査役は完全に形骸化しており、何のための役員なのか、まったく分からなくなっているのも現実です。
成長企業においても、登記上の役員ではなく、各部署の長が中心となった執行役員制度の方が、よりスピーディーに運営できるようです。
|
|
|

|
第七幕 役員変更
|
|
「兄ちゃん、ちょっと役員のことで相談があるんだけど。」
「じっちゃんと、ばっちゃんの事だな・・・」
「じっちゃんとばっちゃんには取締役会を置きたいから数合わせで取締役になってもらったんだけど、あえて外れてもらおうかと思って・・・」
「代わりに副店長を入れるのかな?」
「うん、副店長と3度話し合って、これからも一緒に店を盛り立てて行こうって事になって・・・ で、いっそのこと店に限らず会社を一緒にやって行こうってことになったんだ。」
「そういう理由なら、じっちゃんとばっちゃんに辞任届け書いてもらえばいいよ。辞任届けの雛形は、母ちゃんとこの会計事務所でもらいなよ。顧問契約結んでるんだし、すぐにくれるはずだよ。」
「で、兄ちゃんにも、うちの取締役になって欲しいんだ!実際、ここまで来るにも、兄ちゃんがいなかったら難しかったし。もちろん非常勤でいいからさぁ。」
「お前、俺のギャラを知ってるのか?時間単価5万円だぞ。払える方法は1つしかないよな、あの売り上げじゃ。」
「そうだね。融資を受けた金は高円寺店に使ってしまうし、俺の財産って言ったらアレしかない・・・」
「会社の株なんだけど、資本金500万円の30%の150万円分でどうだろう?副店長にも同じ30%分を渡すつもりで、オレは副店長と兄ちゃんが味方に付いてくれるんなら残りの40%で充分だから。」
「お前、まだ2歳のくせに、男気あふれる経営者になったなぁ。志が大きくないと、そんな大胆なことはできんぞ!」
「お前なら、商売で勝てる!喜んで取締役を引き受けさせてもらうよ。」
|
|
株主優待制度が実際にある中小企業は、皆無と言っても良いほど少ないものです。
株主自体、成長企業以外は他人資本を入れることは稀で、ほとんどの中小企業は家族のみが株主という状況です。
|
|
|

|
第八幕 増資
|
|
「じっちゃんばっちゃんに取締役の辞任届けのハンコをもらいに行ったんだけどね・・・」
「その時に、じっちゃんばっちゃんから、100万円ずつ会社に出資したいって言われたんだ・・・」
「辞任するけど、代わりに金は出させてくれってことかな?」
「出資してもらうのは嬉しい事なんだけど、まだ配当とか出せる状況じゃないし、どうしようかと思ってね・・・」
「会社は飲食店持ってるんだぞ。株主優待を出せばお礼できるだろ?客単価2千円ちょっとの店だから、2,500円×24枚で年間6万円分の優待ってのがいいかな。100万の出資で年6%になるしな。」
「株主優待なら、課税前の収入を分ける事が可能だから、年6%ぐらい出してもへっちゃらだよ。いらない優待券は、友達とかに配ってもらえば新規顧客の獲得にもなるし、一石二鳥ってこった。」
「株主優待なんて、なんか大げさだなぁ。結構、手続きとかに金がかかるんじゃない?」
「じっちゃんばっちゃん入れて5人しか株主がいないんだから、パソコンでサービス券作る感覚で大丈夫。上場企業じゃないんだし、費用はほとんどかからないよ。」
「駅前の業者さんに頼んでも、1枚40円出せばフルカラーの立派な優待券作ってくれるよ。これなら、いらない優待券を友達に渡すときも恥ずかしくないし、俺なら業者さんに頼むね。」
「業者さんに頼んでも、そんな額で済むんなら・・・・あれ?これって錬金術っぽくない?」
「お前、アホだなぁ。株式会社ってモノ自体が錬金術の道具なんだよ。言い方変えれば、造幣局持ってるようなモノ。だから東京での商売は、会社作ってやるのが当たり前だろーが?」
|
|
中小企業の社長さんは、車を買い換えるときでさえ、会計事務所に相談されます。
中古車の方が償却が早く節税になるのですが、実際に中古車を買われる方は、ほぼゼロ。
車の人気は、圧倒的にメルセデスとBMW。これで9割ですね。
|
|
|

|
第九幕 税務対策
|
|
「株の贈与やら増資やら株主優待やら、とりあえず母ちゃんとこの会計事務所に行って相談してきたよ。」
「税金の話とか、めんどくせ〜だろ?」
「はっきり言って、めんどくせ〜な。税金がどうのこうのとか・・・」
「そうだよな。俺ら商売人は商売で儲ける事だけ考えて、そんなややこしいことは会計事務所にやってもらうのが一番だよ。」
「株の贈与は、今度の決算の直後でやると無税とか、いろいろスケジュール組んでもらったけど、正直、ワケ分からん。」
「それは高円寺店の出店費用がかさんで、決算が赤字になって株の評価が下がるから、その時点で贈与すると贈与税の課税がないって筋書きだろーな。」
「増資のタイミングとか、優待の出し方とか、あいつらマジでめんどくせー作戦ばかり立てやがるw」
「そう、会計事務所の連中は、いつもめんどくせー事ばかり考えてるから、自分のところの事務所は伸びねーんだよなw」
「でもさぁ。出店費用がかさむとは言え、赤字決算はまずいよな〜国金からの融資は、その前に決着が付きそうなの?」
「今、審査中なんだけどね・・・オレだけの信用力だと保証協会付きで1本借りてるし、難しいかも知れないんだ。」
「でも、絶対に兄ちゃんや母ちゃんの信用力は使わないよ。使えば500万ぐらいは即効で下りると思うけど・・・」
「そうだね。社長であるお前の信用力が最優先だよ。国金からの融資も1つの試練だ。野方店の売り上げも月200万越えで推移してるし、そんなに難しい融資じゃなから心配すんなよ。」
|
|
社会保険が中小企業経営に及ぼす影響は大きく、多くの中小企業がその負担に苦しんでいます。
もともと人件費の高い日本人を雇って、日本の社会保険制度に加入して、いったい何割の中小企業が戦っていけるのか疑問に思うことすらあります。
|
|
|

|
第十幕 社会保険
|
|
「高円寺店の開店キャンペーンも上手く行ったし、国金の融資も無事に下りたし、これで手元資金の心配はせずに済みそうだよ。」
「手元資金の心配がいらなくなったら、いよいよ社会保険への加入を考えなきゃな。」
「本来なら会社を作った時点で社会保険に加入しなきゃいけないんだけど、社会保険は会社の負担が大きすぎることから、加入してない会社も多いんだよ。」
「社会保険って、そんなに負担が大きいの?」
「雇用保険や労災保険も含めると、ざっくり給料の3割ぐらいを会社と本人で負担することになるよ。」
「3割!!!!!」
「そう、とうてい零細企業には負担できないような仕組みが、社会保険制度なんだよ。」
「でもね、従業員のことを考えたら、どうしても社会保険だけは避けて通れないんだ。社会保険未加入の会社は、100%ダメ会社だよ。どんなに立派なことを言おうが、ダメ会社はダメ会社。従業員もロクなの来ないのが現実だよ。」
「オレはダメ会社作るために、会社起こしたんじゃねーよ!」
「みんなそうさ、だけど金がないんだよ。商店街を見回してみなよ。社会保険に加入してるところなんて、ほとんどないんだぜ。」
「社会保険ってのは必ずブチ当たる壁なんだけどね、その壁を乗り越えた経営者だけが、次のステップに進めるってことなのさ。」
|
|
正社員は時給3千円かかるという理屈は、意外と高いように感じますか?
質の高い正社員を雇うには、これぐらいの予算を組んでいないと雇えないのも事実です。
大手の人材派遣会社に依頼した場合にも、使えるレベルの人材は時給3千円ほどかかります。
|
|
|

|
第十一幕 時給3千円の壁
|
|
「社会保険の壁ってのはね、結局のところ従業員に時給3,000円を払えるかっていう壁でもあるんだよ。」
「今、人時売上高はいくら?」
※人時売上高=一人あたり1時間の売上高
「人時売上高は、だいたい3,000円ぐらいかな?」
「確か原価率は40%だったよね。となると粗利60%だから、人時生産性は1,800円ってところだね。」
※人時生産性=一人あたり1時間の粗利益
「1時間1,800円の粗利しかなければ、どんなに頑張っても時給3,000円は出せないよね。」
「ってゆーか、家賃やらなんやら考えたら、時給1,000円がやっとこだよ!」
「それが現実だろ?正社員入れて、ボーナス払って、社会保険に加入させたら、その社員は時給3,000円はかかる計算になるよ。」
「だから生産性の低い飲食業などは、アルバイトに頼らざるを得ない構造になってるんだ。」
「つまり、時給3,000円払える状況を作らないと、社会保険の加入はできないってこと?」
「はっきり言えばそうだよ。社会保険ってのは正社員を雇用するために入るようなものなんだよ。そしてそのためには、時給3,000円支払える仕組み作りが最優先ってことさ。」
|
|
多くの業種において、売り上げ至上主義では儲からない世の中となりました。
一度膨らんだコストを圧縮するのは至難の業で、今の時代の一番の悩みと言えます。
モデルとなった飲食店の会社も24ヶ月連続 前年同月比2桁増という脅威的な売上増を成し遂げましたが、コスト増のため全く儲からない体質となっていました。
|
|
|

|
第十二幕 現場との対立
|
|
「生産性を上げるために従業員みんなで相談したんだけど、今のやり方は変えられないってことで・・・ 結局、みんなで声出して頑張ろうってことになって・・・」
「お前は、チンパンジー並みのバカだな・・・ 声出して生産性が上がるんなら、全員、応援団上がりを雇えば済む事だろーが!」
「兄ちゃん、皮肉はやめてくれよ〜 結構、これでも困ってるんだからさぁ・・・」
「あのなぁ、はっきり言うけど、現場の言うこと聞いてたら経営革新なんてできんぞ!小さな会社なんだから、役員だけで意思決定して、現場にはトップダウンで実行させなきゃならんのよ。」
「正社員雇うには時給3,000円が必要なんだぞ!その3,000円の稼ぎ方を、時給1,000円の連中が思い付く訳がなかろーが!お前はアホか?」
「じゃあ、時給5万円の兄ちゃんなら稼ぎ方が分かる?」
「現場ってのはな、やれ人が必要だ、やれ人が足りないって、年中言ってるもんなのよ。人件費がどれだけ高いかなんて、全然分かってない。」
「売り上げ至上主義で行く限り、人件費はますます増えて、売り上げが上がっても全然儲からなくなる。はっきり言って、今のお前の店がそんな状況だろ?」
「そう、売り上げは伸びてるんだけど、FLコストは75%ぐらい・・・」
「75%はひどいな・・・それなら、コストカットが生産性を上げる一番の近道だろ。」
「現場には総スカン食らうことを覚悟で取り組めよ。たぶん、バイトの何人かは辞めるぞ・・・」
|
|
計画性のある部下と計画性のない部下のどちらを選びますか?の質問には、100%の方が計画性のある部下を選ぶと答えますよね。
経営計画書がある会社と経営計画書がない会社・・・
その評価は簡単だと思います。
|
|
|

|
第十三幕 経営計画書
|
|
「正社員採用とセットで社会保険に加入することにして、母ちゃんの会計事務所で経営計画書ってヤツを作ってみたよ。」
「オレと取締役になった野方店の店長で知恵を出し合って、無事に完成できたぜ!」
「FLコストを60%前半に抑えれば、2店舗の売り上げで正社員一人は雇えそうだろ?」
「そんな感じだね。開店準備や暇な時間帯のバイトを減らして、一人作業の時間が増えることになったけど、FLコストは下がっても一人当たりの給料は増える感じに計画できたよ。」
「計画書として紙に落とすと、なんか実感わくだろ?」
「そうだね。今まで頭の中でモヤモヤしてた分がスッキリして、野方店の店長とも計画書に沿って意思共有できる感じがするよ。」
「計画書で勝ちが見えてるってことは、その計画書に沿うことは既に勝っていることを証明する作業に過ぎないんだよ。」
「普段の業務は、勝っていることの証明作業ってこと?」
「そう、だから野方店の店長にもしっかりと言っておけよ。俺たちは既に勝ってるんだって。」
「ダメ会社ほど計画書をバカにするんだけど、ちゃんとした会社で経営計画書がないなんて事は考えられない。」
「計画でまず勝ちて、それから戦うって発想はダメ会社にはない。壱食をダメ会社にしたくなかったら、経営計画書だけは手放すなよ。」
|
|
筆者が会社勤めしていて一番びっくりしたのは、勤めている会社の社長さんからお中元とお歳暮が贈られてきた事でした。
高い給料をいただいているのに、そこまでお気遣いいただき、本当に感謝したものです。
商売やるにしても、得意先様と同様に仕入先様にも感謝の気持ちを示したいと思っています。
|
|
|

|
第十四幕 株主優待券
|
|
「はい、兄ちゃんの株主優待券。半年分で2,500円の券が12枚ね。」
「20株(100万円)以上は、一律にしたのかな?」
「母ちゃんとこの会計事務所のアドバイスで、じっちゃんばっちゃんの出資に対するお礼ってことなら、一律でいいんじゃないかってことで半年分12枚の一律にしたよ。」
「そうか。じゃあ、俺の12枚は商工会の会合があるから、店の近くの社長に3〜4枚ずつ配っておくよ。」
「オレと野方店の店長の12枚も、どうするか迷ってるんだよね〜」
「店の地図やスタッフの顔写真も入った優待券だし、名刺代わりに使うのもいいんじゃないかな?」
「1枚2,500円分もあるから、失礼に当たる金額じゃないしね。」
「確かに店のバイトのコが、お世話になった方に100円サービス券なんかどうでしょう?って言った時には、オレもブン殴りそうになったしな・・・」
「2歳児ならともかく、大人を100円で動かすのかって!」
「現場に任せると、たいていがそんな感じだよ。2,500円のサービス券って言ったら失神するだろ、あいつらは・・・」
「やっぱそうなると、お前らの12枚は仕入先さんに配るのがいいんじゃないかな?スーパーとかなら枚数さばけるし、商店街の方も喜んでくれると思うよ!」
「そうだね。仕入先さんに感謝の気持ちを表せる機会って少ないし、野方店は野方の仕入先さんに、高円寺店は高円寺の仕入先さんに配ることにするよ。喜んでくれるといいけどなぁ〜」
|
|
このモデルとなった飲食店の会社は、月次どころか日次決算で業績が計れる仕組みを取ってます。
月次の業績については、翌月10日が月次監査の日となっています。
|
|
|

|
第十五幕 月次監査
|
|
「毎月10日は母ちゃんとこの会計事務所での定例月次監査なんだけど、ちゃんと計画書どおりに経営が改善されてるって褒められたよ!」
「手元キャッシュは増えてる?」
「もちろん!FLコストの改善分で、毎月30万円ぐらいは増えてるよ!」
「常勤バイトの給料も、なんやかんかで一人20万円以上取れるようになって、そこそこ潤ってるみたいで嬉しいよ。」
「その手元キャッシュの増加なんだけどさぁ、消費税とか源泉税とか除いて考えないと、とんでもないことになるよ。もう消費税の納税義務もあるでしょ?」
「確かに母ちゃんとこでも、そんな事言われたなぁ。銀行口座をもう1つ作って、そこにプールしておけみたいな・・・」
「じゃあさぁ、毎月の月次監査の時に、いくら別口座に移せばいいか教えてもらって、その日のうちにプール口座に移すことにしようよ。口座預かってる野方店の店長も同席するんだろ?」
「月次監査には彼も同席してるから、その方法で行こうか。一応、月次監査の後は、二人っきりだけど経営企画会議をやってるし、その日だけは西松屋で買った子供スーツ着用なんだぜ!」
「言っちゃぁなんだけど、名刺だって兄ちゃんのマネしてビシっとしたもの作ってるから、オレたちはどこ行っても恥ずかしくないよ!」
「なんかさぁ、お前、社長っぽくなって来たよなぁ。普通の居酒屋の店主って感じじゃないよ、数光年は先んじている感じだよ!やっぱ会社作って良かったな!」
|
|
帳簿がしっかりしていて返済能力がある会社さんは、会計事務所の紹介で都市銀行のプロパー融資が受けやすいのも事実です。
信用金庫などは、保証協会の保証が付かないと、融資は無理とお考えください。
つまり、信用金庫などではプロパー融資は無いも同然ということです。
|
|
|

|
第十六幕 プロパー融資
|
|
「母ちゃんとこの会計事務所から連絡があって、都市銀行から融資受けないかって言われたんだけど・・・」
「都市銀行の中小企業向けプロパー融資のことだな。」
※プロパー融資=銀行がリスクを取る銀行独自の融資
「増資と国金からの融資で当面の資金繰りは大丈夫なんだけど、正社員の雇用や次の店舗の出店のことを考えると、資金はあればあったに越したことないと思って悩んでるんだ。」
「中野区斡旋の制度融資も国金からの融資も、お前はどこに相談に行った?」
「母ちゃんとこの会計事務所だけど・・・」
「そうだよな。お前、何かおかしいと思わないか?お前、銀行から金を借りるのに、最初から銀行に行ってないだろ?」
「今回のプロパー融資は銀行がリスクを取るから特にそうなんだけど、銀行ってのは金を借りに来るようなヤツには金は貸さないの!」
「えぇ!!何それ!!」
「はっきり言うと、貸したいヤツに貸すって話だよ。母ちゃんとこの会計事務所から連絡があったってことは、もう銀行が貸すって話はガチで決まってるね。」
「ところで、今の売り上げは、どのくらいあるの?」
「野方店と高円寺店を合わせて、だいたい月に450万ぐらいで、夏場は500万円って感じかな?」
「じゃあ、1,350万円の融資を申し込みなよ、通るから。これでもう1店舗出そうよ。」
「なに、いきなり1,350万円って!!!!」
|
|
正直なところ、会計事務所が感謝されるのは、節税よりも融資獲得の方が大きいです。
節税してもお客様が嬉し泣きされることはありませんが、融資の場合は??
|
|
|

|
第十七幕 潤沢な手元資金
|
|
「都市銀行のプロパー融資、兄ちゃんが言ったように1,350万円満額下りたよ。それも10日で・・・」
「母ちゃんとこの会計事務所で、中小企業のなんたらチェックリストってやらを書いてもらったりしたから、その請求が3万円ぐらい来るらしいけどね。」
「銀行に、何か勧められた?」
「うん、クレジットカードとネット口座に、なんかの会費とか、なんやかんやで年間5万円ぐらい払うことになっちゃった。」
「融資担当者は、有無も言わせずガンガン勧めてくるからな。まあ、そのくらいの額なら付き合いってことでいいだろ。」
「でも、これで手元資金は2,000万円ぐらいになったよな。」
「そうだね。一時的にとは言え、これぐらい手元資金があると、何か心に余裕が出てくるよ。まあ、借りた金なんだけど・・・」
「確か、借入金は3本合わせて2,350万円だから、月の返済は、ざっくり45万ってところかな?」
「まあ、そんな感じだね。偶然なんだけど、返済額は月の売り上げの1割だなぁ。」
「今の2店舗でも返せない額じゃないが、問題は次の店だよな・・・」
「うん、手頃な居抜き物件がないか探し回っているんだけど、半年で1店舗見つけるのがやっとこだからね。」
「飲食不可の物件も多いしね、やっぱ居抜きでいこうよ。それ以外に出店費用を抑える手段はないよ。でも、炭火焼を捨てるっていうのなら話は別だけどね・・・」
|
|
「貸し剥がし」が社会問題となったさい、あおば会計のお客様も例外ではありませんでした。
「借りた金は返すな!」
「返したら二度と貸してくれない!」
とも言えるほど、言葉巧みに返済を迫り、返してくれたらすぐに貸すという約束など平気で反故にされた時代です。
厳しい時代であったからこそ、より困難な試練を与えてくださり、成長させていただいたことを感謝しております。
|
|
|

|
第十八幕 悔しさをバネに
|
|
「それにしても母ちゃんとこは融資に強いよなぁ。」
「税理士として独立した駆け出しの頃は、色々と苦労したらしいからね。」
「顧問先の1社が資金繰りに困って、至急1億以上の金が必要になってね・・・ 銀行出身のコンサルタントにも、もう駄目だ潰れるってサジ投げられた会社があったんだよ。」
「1億とか、何だよ、そのケタ違いな金額・・・」
「母ちゃんだけは、その融資さえ取り付ければ、会社は絶対に立ち直れるって信じてたらしいんだ。」
「夜遅くまで、何度も何度も返済計画立てて、経営計画書を作ってね。」
「5年返済で融資受けても月200万の支払いだし、そこまで困ってる会社なら、普通は貸したくないよね。」
「常識的にはそうだね。それでも、母ちゃんは社長と一緒に経営計画書手にして、銀行に融資を頼みにいったんだよ。」
「でもね、融資課長に、そんな絵に描いた餅持ってこられても金は貸せませんって、一蹴されたらしいんだ・・・」
「仕方なく、雨の中を社長と一緒に肩を落として帰ってきたらしいよ。」
「そりゃ悔しいよね!母ちゃんの性格からして、酒ガブ飲みパターンだな・・・」
「相当悔しかったらしいよ。絶対に返せるのに、なぜ貸さないんだって!経営計画書は絵に描いた餅なんかじゃねーって!」
「だけど、その夜、融資課長から全額融資しましょうって連絡があって、ヤケ酒がうれしい酒に変わったらしいがな。」
「何、その三流ドラマのような展開?? で、会社は立ち直ったの?」
「余裕で立ち直ったらしいよ。母ちゃんの事務所に飾ってある絵があるだろ?あれ、そこの社長からのプレゼントだよ!」
|
|
あおば会計は、税理士業という職種でありながら、開業当初より1階の路面店で営業を始めました。
現在は2ヶ所目の事務所で、30uほどで席数は9。会計事務所なので、居酒屋のように席数15は取れませんね。
追記:
練馬店は45uの路面店。職員席4、顧客席10の計14席で絶賛盛況中!
野方店もレイアウトの変更に伴い、現在は職員席3、顧客席8の計11席となりました。
|
|
|

|
第十九幕 立地と広さ
|
|
「鷺宮の路面店で、66uで賃料15万円っていう激安物件が出てるぞ!」
「住宅地でスケルトン渡しか・・・ 居酒屋やるには立地は悪いね。」
※スケルトン=内装がまったくされてないコンクリート状態
「前面に12uの空き地があって看板や自転車置けるし、なぜ美容室が借りないのか不思議な物件だがな・・・ たぶん人が回遊しない通りで、地元の人は商売無理って分かってる通りなんだろう・・・」
「中野の大久保通り沿いの路面30uも、賃料15万円で出てるな。中野の五叉路から環七に抜ける道だね。」
「こっちもスケルトンだね。2階は整体が入ってるのかな。」
「30uじゃ15席が精一杯だろうけど、中野に店は持ちたいよね。」
「立ち飲みで、ドリンクをセルフにしないと、30uじゃきついかもね。でも、一人で回せる小店舗の実験のためには面白いかもしれない。」
「結局、ドリンクで必ず一人は取られちゃうから、場所も人件費もかかっちまうんだよね。人件費賄うには、まず席数。30uじゃ席数が取れない分、きついよね。」
「60uの居抜きとか出ないかね〜 前に沼袋の潰れた焼肉屋が出たんだけど、間口が狭い割りに家賃高くて、諦めたんだよね。」
「とりあえず、イワセさんには頼んであるんだろ?」
※イワセ=事業用店舗専門の不動産会社
「イワセさんには、会社概要や、野方店・高円寺店の状況、それから経営計画書まで渡してあって、本気度合いはガチで示してるよ!」
|
|
中小企業の社長さんの悩みは、人と金。お金は嘘は付きませんが、人は嘘を付くし約束も破るもの。
「この会社で頑張ります!」って言いながら、1ヶ月後には居ないなんて普通に見る光景です。
だから人材確保には、本気モードなんですよね。
|
|
|

|
第二十幕 正社員募集
|
|
「高円寺店は、正社員の店長を雇って任せることにしたよ。」
「時給3,000円の壁が少しは分かってきた感じだな。飲食業のような生産性の低い業種だと、どうしても店長クラスの管理職じゃないと正社員は難しいだろ?」
「そうだね、自分の仕事だけしかできない人間は時給1,000円のバイト。5人管理できる人間は時給3,000円の正社員って感じかな。」
「ちょっときついコト聞くようだが、時給1,000円の人が時給3,000円の人に変身すると思うか?」
「いや、それは無理な事だって感じてきたよ。取締役になってくれた野方店の店長が特殊で、普通のバイト連中は、やっぱりバイト。1,000円が1,200円になっても、3,000円にはならない。」
「って事は、バイトを正社員にして高円寺店を任せるんじゃなくて、まったく別の人間を正社員として雇うって事だね。」
「正直言うと、一番欲しいのは新卒だけどね。正社員なんだから、壱食の将来像をしっかりと分かってくれる人を雇いたいんだ。店の切り盛りができるだけの人じゃなくて、会社としての成長に携われるような人材!」
「そこなんだよな。バイトの延長は、所詮がバイトでしかない。バイトに変身を期待しても99%無理。1%の可能性に賭けるぐらいなら、ちゃんと社会人として働ける人材を最初から正社員として雇った方がマシだからね。」
「そうだよね。そして、ちゃんと働ける人を雇うためには、社会保険の加入が不可欠なんだよね。これから母ちゃんとこの会計事務所に加入手続きを頼んでくるよ。」
|
|
いい人材を店先の貼紙なんかで得ようと思っても、宝くじに当たるような確率でしょう。
とにかく人は金がかかるものです。人にかかる金を知ってるから、メルセデスやBMWだって安いものと思えちゃう。
事実、業務用の最新の設備でさえ、一人分の人件費で調達できちゃいます。
|
|
|

|
第二十一幕 募集広告
|
|
「ところで、正社員の募集ってどうやればいいんだろうね?」
「バイトなら店先の貼り紙で何とかなるだろうが、正社員となるとそうは行かないよな。俺なら専門の紹介会社に頼むがな。」
「紹介会社か〜 確かに新聞や求人紙に求人広告載せるより、当たりは良さそうだね。」
「実際にネットで調べてみると・・・・・」
「ぎょえ!200店舗、300店舗あるような会社も求人出してるんだ。」
「壱食はまだ2店舗で、野方店・高円寺店が繁盛しているとは言え、たかだか年商5,000万円の会社だしな。お世辞にも、優秀な人が応募してくるとは思えない会社だよなぁ。」
「そろそろ壱食もホームページでも作ってみようか。紹介会社の担当者さんや、壱食という会社に興味を持ってくれる社員候補者のために。」
「飲食店のホームページっていうと、売上拡大のためにメニューとか載せてるイメージがあるけど、そーゆーんじゃなくて?」
「メニュー載っけて、売上げが上がるかよ!お前はアホか?それに今の壱食が欲しいのは売上げじゃなくて、優秀な社員だろーが!」
「う〜ん・・・そうゆー考えだと、銀行さんや店舗を探してもらってるイワセさんにも向けて作りたいなぁ。」
「じゃあ、決まりだな。早速、そのコンセプトで発注しようよ。」
|
|
ペーパーテストなんて意外に思われるかもしれませんが、その前提となっているのは人件費の高さです。
年に数百万単位で出て行く買い物を、わずか1時間ほどの面接だけで済ませるなんて、どんだけ金持ち自慢してるんだよ?とは思いませんか。
|
|
|

|
第二十二幕 採用面接
|
|
「人材紹介会社から3名ぐらい紹介が来てるんだけど、履歴書や経歴書だけだと、イマイチ分かりにくいところもあるなぁ。」
「まだ、戦いは始まったばかりだよ。今回の正社員の採用は、ペーパーテストと面接の組み合わせで決めなよ。」
「ペーパーテストなんかやるの??」
「零細企業ってのはな、テストなんかせずに、面接だけって会社が多いんだけど、なぜだと思う?」
「なぜだろ?オレもテストなんてされたことないし、分からんよ。」
「そう、そこなんだよ。零細企業の社長の多くが、テストがない会社でしか働いた経験がないからなんだよ。」
「社長ってのはね、自分がいた会社と同じような会社を作る癖があってね・・・ だから会社を見れば、その社長の経歴なんて簡単に推測できちゃうんだ。」
「でも、ペーパーテストって何やればいいのさ?」
「何でもいいよ。俺なら3行ぐらいで答えられる問題を5つぐらい作るね。大切なのは、簡単なテストでも、その人の力量ってのはある程度は測れるってことなんだよ。」
「じゃあ、こんな感じで1問・・・あなたは店長です。あなたの店のアルバイトのA君からシフト入りの30分前に急用で2時間遅れるとの連絡がありました。あなたが最善と思う対処方法を書いてください。」
「そう、問題なんて、そんなんでいいんだよ。ちなみに、模範解答なんてのも、どーでもいい。要はその文章から直感的に感じるものを大切にして欲しいんだ。」
「直感??・・・そんなものでいいの??」
「面接だってそうだよ、直感を信じろよ。感じのいいコだなぁとか人に好かれそうだなぁとか頭のいいコだなぁとか、普通に感じるだろ?」
「要は、履歴書や経歴書、志望動機や自己PRなどの事前に用意された資料より、テストや面接での直感の方がアテになるってことよ。」
|
|
モデルとなった飲食店の会社においても、既存の従業員に中学生レベルのテストを実施したことがあります。
学校の教材からの出題なのでアレなのですが、へんてこ解答には大爆笑しました。
ただし、学校の教材の正解というのは、知っているか知らないかの部分で決まるので、本当の力量を測るには違う出題方法が良いと思います。
|
|
|

|
第二十三幕 ペーパーテスト
|
|
「定例の月次監査の際に、母ちゃんとこの会計事務所で正社員採用の際のペーパーテストのことを話したんだよ。」
「そしたら・・・ちゃんと成長してる会社さんは、採用時のペーパーテストなんて当たり前ですよって言われちまったぜ・・・」
「採用時のテストを、専門の会社に外部委託している会社もあるけどね。まあ、採用時のテストは、零細企業から中小企業へ成長するためのステップの1つって考えればいいんじゃないかな?」
「オレと野方店の店長で問題を作って、実際に試してみたんだけどね・・・ これが履歴書なんかより、よっぽど分かりやすいというかなんというか・・・ 正社員だけじゃなくて、バイトの採用の際にも使ってみようかと思ったぐらいだよ。」
「世の中では、テストなんかで人間は測れないって、さも正論のごとく言われてるがな・・・」
「実は俺もね、最初はペーパーテストなんて全くアテにならないと思っていた一人なんだよ。」
「えぇ!兄ちゃんも!!」
「そうだよ。だけど勤めていた会社の会議で、東大卒のイケメンにその考えを180度改めさせられることになったんだ。」
「さすが東大卒だけあって、テストの本質ってものを見抜いていてね。簡単に言うと、出題の仕方と測り方さえ間違えなければテストは有効って事に確信が持てたんだよ。」
「だから壱食の正社員の採用には、ペーパーテストもやれって言えたんだね。」
「壱食を一流の会社にしたいのなら、一流の真似ごとぐらいやっといたら?って軽い気持ちだったんだけどね。アドバイスが役に立ったのなら、そりゃ嬉しいね。」
|
|
経営計画書を作るときに、一番困惑されるのが、実は経営理念。
どうも、照れくさくて、最初は取っかかりが難しいようです。
若くして社長になられる方は、会社の設立当初より、きちんと決めてる方が多いですね。
|
|
|

|
第二十四幕 採用と経営理念
|
|
「どうにか、正社員の採用が決まったよ。」
「採用費用も結構かかったろう?」
「人材紹介会社に30万、テストと面接に使った貸し会議室代とか交通費とかモロモロで、全部で35万円ぐらいかな。でもね、バイトの延長じゃない人を採用できたことは大きいよ。」
「店じゃなくて貸し会議室を使ったのは、壱食の幹部候補に対する期待の気持ちが感じられるね。」
「本当なら本社の会議室でもあればいいんだけど、まだ2店舗の小さな会社だし貸し会議室が精一杯だったよ。でも、誠意は伝えられたと思う。」
「西松屋で買った子供スーツも効いてるんじゃない?もちろん、その社員も会議はスーツ着用にするんだろ?」
「当然だよ、正社員だもん。これまでは野方店の店長と二人っきりだった経営企画会議も、3人で行う予定だよ。」
「イワセさんに頼んでいた新店舗も、練馬に決まったそうじゃないか。そろそろ壱食も経営理念というか企業理念を作る段階に来たかもね。」
「それは、正社員の採用に向けてのホームページの原稿を作ってて感じたよ。壱食はどう進むべきかみたいなことを。」
「現場には、母ちゃんとこの会計事務所に貼ってあるような、行動指針ってのを徹底させようと思うんだ。経営理念だと漠然としてて、あいつらの頭じゃ理解しにくいだろうし。」
「俺はね、たくさんの会社のコンサルしてて思うんだけどね。理念なき会社に文化なし、文化なき会社に成長なしって感じるんだよ。一番大切なのはビジネスモデルなんかじゃなくて、企業文化だってね。」
|
|
社風は電話応対の1つにも出ることなので、調べるのは比較的簡単です。
社風の良い会社というのは、皆がベストを尽くそうと思って行動しているので、それが仕事全体に反映されるものです。
|
|
|

|
第二十五幕 企業文化
|
|
「企業文化って、何か難しそうだね。」
「世間一般では、社風なんて言われるヤツだよ。」
「例えば俺にコンサル依頼が来て、@社員がバカです助けてくださいという会社と、A社長がバカです助けてくださいという会社の2通りがあったとする。どちらの社風がいいと思う?」
「やっぱり、Aの社長のことをバカと言える会社かなぁ。」
「そこだけでの判断は難しいんだけど、少なくとも外部に依頼できる権限を社員が持ってるようだし、社風はAの方がいいだろうと推測できるね。」
「たいてい、この手の会社は実際にはいい会社で、社長はバカではなくてバカの振りをしているだけとか、社員の能力が低くて、社員と一緒に汗をかくことが社長の仕事と勘違いしているパターンかな?」
「社員と一緒に汗をかくことは、社長の仕事じゃないの?」
「あったり前だろうが。例えば、鷺宮に工場が2軒ならんでる通りがあるよな。片方の社長はスーツ姿で、片方の社長は作業着姿なんだけど、どちらの方が従業員の給料が高いと思う?」
「もしかして、スーツ社長?」
「正解!あそこは社長が社長の仕事をしてるから、高い給料を従業員に出せるんだよ。」
「企業文化ってのはね、結局は、その人の力を120%出させる土壌作りのために必要なものなんだよ。風通しの良い社風なんて表現されるのは、知の共有・情報の共有ができていていて、良かれと思う発言はとがめられないという文化のもとに仕事ができるってことさ。」
「やっぱり、何か難しいなぁ。居酒屋の頭じゃ付いて行けないよ・・・」
|
|
「事業を目指し、生業に戻る」
一人ではできても、組織でやるとなると、口の数が増える分だけ大変です。
どんな人間にも正当な言い分があるという前提で人を動かさないと、嫌になって生業に戻るのが現実ですから。
|
|
|

|
第二十六幕 生業から事業へ
|
|
「経営理念を考えていて思ったんだけど、オレの頭の中は従業員の生活の事や成長のことでいっぱいなんで、従業員を中心とした経営理念になりそうなんだ。」
「3店舗目の練馬店のオープンで、また従業員は増えたしね。従業員を中心にすると、従業員満足度とか自己実現の場とかを気にしなきゃいけないね。」
「そうだね。バイトのみんなにも、ちゃんと潤ってほしいし、壱食は従業員を大切にするってことを経営理念に置こうと思うんだ。」
「金のかかる正社員を雇ってみて、具体的にどう変わった?」
「直感的なことなんだけど、バイトとは忠誠心の違いみたいなものを如実に感じるよ。」
「バイトは、新しいことや面倒な事から逃げるのが仕事みたいなもんだけど、正社員は仕事に真正面から向き合わなければならないしね。逃げ場なんてどこにもないことを任せられるっていうか。」
「もう、お前の次の戦略は見えてる感じだな。正社員を中心とした店づくり、事業づくりってところだろ。」
「そうだね、下手にバイトを集めるより、しっかりと正社員として雇った方が、結果的に安い気がしてきたよ。」
「たぶん、そうだろうね。お前は、これまで逃げ腰の腰抜け達に高い金を払って来たってことを、これで実感できただろ?」
「1店舗なら生業ってところだが、3店舗となると周りも巻き込んだ事業として運営しなきゃいけない。正社員を雇ったこれからが本番だぞ!」
|
|
中小企業の現場では、大学出のくせに、文字を使っての報告ができないのがゴロゴロ。
お前の大学は、文字が必要ない大学だったのか?と問いたくなる社長さんも多いことでしょう。
「新しくできたライバル店を調査して5日以内に報告書を上げろ」なんて指示を出してしまったら、期日までに会社を辞めてることも・・・
|
|
|

|
第二十七幕 モヂカラ
|
|
「経営理念もできた、行動指針も作って各店に貼った。会社として、なんかいい感じになってきた気がするぜ。」
「それこそ、文字の力、モヂカラだな。俺たちが大好きな侍戦隊シンケンジャーでも、文字の力の偉大さは示されてるだろ?」
「シンケンジャーが、そこまで企業経営に役立つ番組だったとは思ってなかったけどね・・・」
「成長する会社って、必ず文字の文化があるんだよ。経営理念や行動指針もそうだけど、経営計画書だって文字だろ?」
「簡単に言うと、みんなで情報共有をしなきゃ行けない場合は、文字にしとかなきゃ伝わらないってことなんだよ。当たり前のことなんだけど、零細企業の多くは、それすらできてない。」
「うちは経営企画会議の議事録も店に貼ってるし、そう考えてみると、文字の文化は根付きつつあるような気がするよ。」
「壱食は、既存店の経営状態の把握から新規店の出店計画もちゃんと文書で作れてるしね。銀行や不動産屋さんにも、資料はすぐに出せる。これが文字文化の底力ってことだよ。」
「成長している会社でね、自らの経営計画書や会議の状況までホームページで公開しているところもあるんだよ。そこいらのダメ会社と一緒にするなよ!って気迫が感じられる会社で、周りのライバル会社がどんどん逃げていくw」
「壱食も3店舗なんかで終わる気はないし、オレ達は書くぜ、これからもどんどん書く。それを壱食の文化にする。書けないヤツは、これからの壱食にはいらないよ。」
|
|
「何も考えちゃいない」は、ある社長さんの口癖だったので、使わせていただきました。
色々とお困りのご様子で、従業員に「仕事への決意」などを書かせてらっしゃいましたが、「頑張ります」以外の事が書けるわけがないですよね・・・
ブン殴りたくなるお気持ち、お察しいたします。
|
|
|

|
第二十八幕 何も考えちゃいない
|
|
「店の改善点や、新規のサービス。新たな出店地や人事配置など、とにかく書けることは書きまくってみたんだけどね・・・」
「今までのオレって、実は何も考えてなかったんだなって、書きまくってやっと分かったよ。」
「実際は、そんなもんさ。でも、母ちゃんとこの会計事務所で経営計画書作ったときは、お前の頭の中の設計図を一度は紙に落としているんだから、まだマシな方だよ。」
「野方店、高円寺店の店長も、書くことで自分がいかに考えてなかったか自覚できたって言ってた。」
「これもね、正社員採用の際のペーパーテストと同じようなものでね、とにかく書かせてみることが大事なんだよ。」
「会社で従業員にコレをやらせると、普通の社長なら愕然とするね。俺はこんなボンクラどもに、高い金を払ってきたのかって・・・」
「オレも怖いよ。前もってテーマを決めていても、何にも書けない連中がゴロゴロいそうでね・・・」
「結果を前もって予測できてるこっちは、気持ち的には楽だけどね。実際には何も考えてないのが普通なんだよ。」
「オレも会社起こす前は、確かにそんな感じだったろうし・・・」
「そのくせ、店のことや会社のことを考えてるとか、なのに給料が安すぎるとか、聞いてるこっちが恥ずかしくなるような事を平然と言ってのけるもんなのさ。頭は使わず、手と足で働いているだけなのにね。」
「何か、過去の自分が恥ずかしいよ・・・」
「心配するなよ。俺もそうだったし、ほとんどの社長が給料を払う立場になって、やっと気づいたことなんだからさぁ。」
|
|
あおば会計においても、毎月1日の月例会議ごとに、業務のPDCAサイクルを取り入れています。
会計事務所は反復継続的な業務が多いことから、PDCAサイクルによる計画から改善への流れがマッチするようです。
|
|
|

|
第二十九幕 PDCAサイクル
|
|
「壱食は飲食店の会社だし、反復継続的な業務が中心なのでPDCAサイクルを管理手法として取り入れた方がいいかもね。」
「PDCAサイクル?車輪っぽいね??」
「日本語で言うと、計画→実行→チェック→改善の流れだよ。」
「壱食は経営計画書に従って経営してるから、計画→実行の流れはできているよね。母ちゃんとこの会計事務所の月次監査でチェックの部分、そして改善点などもアドバイスされてるんじゃないかな。」
「あくまで数字の面だけど、母ちゃんとこの会計事務所で一応、その流れは作ってもらってあるよ。」
「じゃあ、少しは慣れてきたようだから、それを業務全般に生かしてみたらどうかな?書いて書いて書きまくったことで、計画のネタには困ってないだろ?」
「店の業務改善計画だけでもたくさんあるし、確かに1ヶ月間でどこまで改善できるか試してみたいしね。」
「計画は店長、実行は副店長、チェックは常勤バイト、改善は副店長って感じで役割分担したらどうかな?」
「そうだね、業務改善をみんなで共有しようとするなら、何かしらの責任者に付いてもらうことも大切だろうしね。」
「バイト頭の副店長に一度は実行責任と改善責任を与えてみて、逃げ出すかどうかを確認したい部分もあってね・・・バイト頭が逃げ出すようなら、やっぱり正社員で固めるしかないだろ?」
「3店舗のうち、1店舗ぐらいは逃げ出すかもね。以前と違って、今は逃げ腰の人間はいらないから、逃げたら辞めてもらうことにするよ。」
|
|
あおば会計のロゴマークは、名称を「田中税務会計事務所」から「あおば会計」に変更する際に作らせていただきました。
もう随分と長い間使わせていただいてますが、あの時作っておいて本当に良かったなぁと思ってます。
今の若い社長さんは、ロゴマークは作って当たり前という世代。中小企業においても、多くの会社さんがロゴマークをお持ちです。
|
|
|

|
第三十幕 ロゴマーク
|
|
「母ちゃんとこの会計事務所での月次監査のときにね、成長している会社にあって、壱食にないものは何ですか?って聞いたのよ。」
「そしたら、ロゴマークぐらいですかねって言われてね・・・」
「その後の経営企画会議では、どんな意見が出たの?」
「練馬店のバイトにデザイン学校に通ってるのがいるから、彼に作ってもらえばいいんじゃないかってことになったよ。」
「本当に救いようのないバカだな。ロゴマークっていうのは、会社の顔だぞ!会社の顔をバイトに作らせてどーすんだよ!」
「確かに、バイトには決まった作業以外をやらせるとロクなことないし、やっぱり無理かな?」
「無理かな?って、そんなレベルじゃねーよ!名刺にもホームページにも、いろんな所に提出する資料にも、全てに会社のロゴマークが入るんだぞ。どう判断されるのか分かってんのか?」
「ロゴマークでも会社が評価されるってコト?」
「だから、プロに頼むんだよ。会社ってのはコトあるごとに、いろんな評価をされるもんなんだよ。取引先としてふさわしいかとか、パートナーとしてふさわしいかとか、全てにおいてテストされてると言ってもいい。」
「ロゴマークがそんなに大事なものなんて思ってもいなかったよ。プロに頼むとしたら、いくらぐらいかかるのかなぁ。」
「こればっかりは、ピンキリだからね。壱食の企業規模なら5万から10万って考えて、予算内で作ればいいと思うよ。」
「壱食の成長を考えたら、いずれロゴマークは必要になるんだろうし、やっぱりプロに頼んで作ることにするよ。」
|
|
帝国データバンクの評点。
中小企業なら、51点が取れていれば、まず大丈夫ですね。
どうしても大きな取引をする際には信用調査されますから、避けては通れない道の1つです。
|
|
|

|
第三十一幕 データバンク
|
|
「何かね、帝国データバンクってところから電話があって、壱食の調査をしたいらしいんだ。」
「帝国データバンクなら、詐欺話じゃないな。大口の仕入れ先が調べているのか、リース関連で調べているのかは分からないけど、誠実に対応しとけよ。」
「何を用意しておけばいい?」
「創業時からの決算書や、現時点の経営計画書などをコピーしておけば大丈夫だよ。あとは壱食のホームページに書いてあるしね。」
「調査の結果で、壱食の融資とかに影響があるのかなぁ?」
「融資額が増えることはあっても、貸し剥がしは無いと思うよ。データバンクの調査は、民間の企業が取引して大丈夫かどうかを調べることが多いからね。」
「取引のたびに、毎回調査されるの?」
「それはないよ。たまたま壱食が帝国データバンクの調査を受けてなくて、信用データがなかっただけだし。」
「信用力が調査されるってことは、壱食の決算が載るの?」
「決算も載るけど、社長の経歴やらなんやら、10ページぐらいの報告書になってるんだよ。評点ってのがあるんだけど、まあ普通は51点行けば上々。66点さえ並み外れた経営手腕がないと無理。80点超えはバケモノ企業って言われてて、水戸黄門の印籠並みの権威だね。」
「壱食が狙うのは?」
「まずは51点。黒字決算が前提で財務も安定させなきゃならないから、母ちゃんとこの会計事務所で、しっかりとチェックしてもらいなよ。」
|
|
実は、税理士事務所というのは、帝国データバンクの評点がない業種の1つです。
お客様は評価されているのに、ちょっとだけズルい気も・・・
とある「評価にうんざりな社長さん」は、株式を上場すると毎日株価を気にしながら経営しなきゃならないので絶対に上場しない!と決めてらっしゃいます。 |
|
|

|
第三十二幕 評価される日々
|
|
「壱食が帝国データバンクに載ったようだぞ。オンラインで見てるから詳細は分からんが、評点はD1か。社歴の浅さにしては上出来だな。」
「D1だと、ざっくり48点ってところ。まだ開業3年目だし下駄を履かせてもらった感じがするけど、お前の誠実な対応を考えれば、それも分かるがな。」
「なんだかんだ言っても資本金700万円の会社だもんね。3店舗とも小さな店ばっかりで、売り上げも1億すら行ってないし。正社員だって、たったの一人・・・」
「自分の会社を客観的に評価されると辛いだろ?自分では頑張って経営してるつもりでも、客観的にはダメ会社の1つって扱いで。」
「壱食をいい会社にしたいって、本気で思えてきたよ。このままだと壱食で働いてくれている従業員にも悪いし。」
「就職の時にデータバンクで調べる人って、意外と多いんだよ。オンラインで簡単に調べる程度なんだけど、Dランクだと正直きついよ。給料安いのバレバレだしね。」
「なんかさぁ、社長って思ったより辛いよね〜 優秀な人を雇おうと思っても、こんな会社じゃ最初から相手にされないし、みんなどうやってステージアップを図ったんだろう?」
「居酒屋だと確かに急成長は難しいよね。それでも正社員を増やしていく、店を増やし売上を伸ばしていく、オペレーションを徹底してサービス向上とコスト管理をバランス良く進行させるという風に、地道にやるしかないんだろうね。」
|
|
労働分配率、夢の50%!
業種の違いこそあれ、中小企業は55〜70%というのが多いのではないでしょうか。
50%なら、確実に良い経営と言えますね。労働分配率50%で正社員が雇えるよう、1時間6,000円の粗利益を叩きだせる集団に早くなりたいものです。 |
|
|

|
第三十三幕 労働分配率
|
|
「またFLコストが70%になってきたなぁ。」
「原価率40%なら、それが当たり前だよ。粗利60%の半分が人件費なら、FLコストは70%だろ?」
「確かに粗利の半分が人件費だとそうなるね。」
「人件費が粗利に占める割合を労働分配率って言うんだけど、労働分配率が50%なら経営者としては優秀だよ。」
「FLコスト70%だと、飲食店経営者なら落第点なのに?」
「壱食の場合は原価率の高さに問題があってね、それを補うのに人件費を削るしかなかったって事なのさ。」
「逆に考えると、時給3,000円を払うには時間当たりの粗利益が6,000円必要でね。労働分配率50%で正社員が雇えるってのはそんな裕福な状況なんだよ。」
「居酒屋じゃ100%無理だね・・・・というか夢のような世界だよ。そんな世界が本当にあるのかって?」
「そうだよね。結局は多くの人を動かせるか、多くの金を動かせる人しか、1時間6,000円の粗利益を生むことはできない。」
「やっぱり席数の多い大きな店を持つしかないのかなぁ?」
「壱食が労働分配率50%を保ちつつ正社員を雇うとなれば、大きな店と多くのスタッフが必要になるだろうね。」
「次の店は大型店かぁ。オレ達にやれるかなぁ・・・」
|
|
中小企業の成長過程における、従業員の入れ替え。
置き手紙して一気に辞めることもありますが、出て行くべき人が出て行くのが普通です。
残った人は戦える人たちです。そこから本当の成長があるのかも知れません。
|
|
|

|
第三十四幕 温度差
|
|
「最近ね、壱食の3店舗の中でも、スタッフのやる気の差が出ててね、向上心のなさとか、もうどうしようかと思ってね。」
「いわゆる温度差ってヤツだな。会社が成長している時こそ出る、病気みたいなものだよ。従業員だけじゃなく、経営陣にも出る。」
「確かに・・・・取締役である野方店の店長の慎重論には、ちょっとカチンと来てるところもあるしね。お前は自分の食い扶ちだけ心配してればいい立場じゃないだろって!」
「会社が成長する過程でね、それで居心地が悪くなる人も多いんだよ。指示伝達はバンバン飛び交うようになるし、予算達成だ何だかんだとプレッシャーも大きくなるしね。」
「正直言うと、オレが変わったのかも知れないけど、アホどもには給料払いたくない気分だよ・・・」
「何人ぐらいのスタッフが気に食わないの?」
「半分近いかな?壱食が無くなったら無くなったで、ヨソで働けばいいやみたいなヤツが多いし。」
「思ったよりひどい状況のようだな・・・たぶんお前が求めているものが、以前とは違ってきたんだよ。」
「最初は働いてくれるだけでありがたいと思ったはずなんだが、会社が成長してスタッフも増えて、中には優秀な人も出てきて、ただ単に働いてくれているだけじゃ物足りないって感じじゃないのかな?」
「そうかもね。人として悪いコなんて一人もいないのに、猪突猛進で働いてくれないと、げんなりしちゃって・・・」
「中小企業なんて社長が全てなんだから、お前がダメと思った人は、遅かれ早かれ会社を去っていくよ。かなりまとまった数が一気に辞めるかも知れない。だけど残った連中は立派な戦士だから安心しな。」
|
|
実行部隊は結成できても、戦略や戦術は、結局のところ社長が組まざるを得ないというのが、中小企業の現実です。
大企業のように頭を使う「スタッフ」と体を使う「ライン」に分けて従業員の頭に期待しても、無理、無理。
中小企業は社長が全てと言いますか、成長過程では社長の頭脳が全てと言った方が、より適切でしょうか。
|
|
|

|
第三十五幕 社長の仕事
|
|
「母ちゃんとこの会計事務所での月次監査の時にね、オレが現場で働きすぎじゃないか?って話が出たんだよ。」
「経営計画書に沿ったPDCAサイクルも順調なようだし、そろそろ社長としての仕事をやる時期が来たってことかな?」
「店の実務は副店長クラスで充分に回せるって話しをしてて、それじゃぁ社長が現場に出なくてもいいですよねって話でね・・・」
「ちょっと聞くが、会社の手と足と頭、どれが一番手に入りにくい?」
「手と足の従業員は、正直、もう困らないところまで来てる。頭は本当に難しい・・・・というか諦めかけてる自分がいる・・・」
「正直に言おうか。頭ってのはね、成長企業でもほとんど手に入らないんだよ。だから、頭を使うのが自然と社長の仕事になっちまう。」
「頭を使うことがオレの仕事?」
「そう、商売に対して一番の情熱を持っている社長こそが、頭を使う必要があるんだよ。これまでも、野方店、高円寺店、練馬店と出店してきた時、立地や予算やレイアウトなど、お前が一番の情熱を持って考えてきただろ?」
「それだけじゃないかもね。経営計画書やPDCAサイクルだって、オレが一番の情熱を持って取り組んで来たし。」
「そうそう、結局は社長以上の情熱をもった従業員なんていないんだし、だから中小企業は社長が全てって言われるんだよ。」
「頭を使うって、やっぱり書くことなのかな?」
「そう、とにかく書くこと。戦略さえ間違えなければ、戦術で多少間違えても修正できる。経営がしっかりしている他社を徹底分析して、同じにして追い抜け。つまり、負けないようにして勝ちに行く作戦をガチで組みまくるのが、お前の仕事なんだよ。」
|
|
モデルとなった飲食店は、サービス力の調査で、2期連続して350店舗中1位と評価されました。
小さな店だからこそできる、細やかなサービス。小さな町にある店だからできる、常連さんとのふれあい。
小規模店は小規模店なりに、勝つ道筋は残されているものです。
|
|
|

|
第三十六幕 「売り」は何だ?
|
|
「う〜ん、、、同じ土俵では勝ちが見えないなぁ。」
「作戦で勝ちが見えない時って、たいていは売りが見えてないことが多いんだよ。お前の店の売りは何だ?」
「売りかぁ〜 客単価2千円の居酒屋だから味とは言いにくいけど、接客だけは絶対に負けない自信があるね。」
「じゃあ、接客が売りとしよう。一番の近道は売りが決まったら、それを極限まで伸ばすことだよ。それでリピーター客、いわゆる常連さんを確保できる。」
「接客を極めて、常連さんの確保だけでいいの?他の店は、駅前でチラシ配りとかしてるよ。」
「お前は2歳児並みのバカチンだなぁ。新規開店でもないのに、なぜ駅前でチラシ配りしてるのか分からんのか?」
「そりゃ、お客様に来て欲しいからでしょ?」
「なぜ来て欲しいんだ?」
「席が空いてるからじゃない?」
「そうだよな、店がガラガラだから、駅前でチラシ配ってるんだろーが!常連さんで席が埋まってたら、誰が駅前でチラシなんか配るかよ。」
「ってことは、駅前でチラシ配っているところは、常連さんを確保できていないって宣言しているようなもんだね。」
「そうそう、席数に応じた数の常連さんがいないってことだよ。流行ってないことは一目瞭然で、何も考えてないからチラシ配ったり割引やったりしてると思う。」
「よし!壱食は全店で接客を極めることにする!チラシや割引なんかに頼らない、常連さんでいっぱいの店にするんだ!」
|
|
潰れて当たり前の飲食店業界。参入障壁が低く、よって経営レベルも低いのが現実です。
モデルを飲食店としたのは、みなさんの身近にあるものということと、小さな飲食店でさえ経営力を上げることで、それなりに戦えるという事例を示してみたいというのがきっかけでした。
|
|
|

|
第三十七幕 業態変化
|
|
「壱食の売りは接客ってことで作戦を練っていたんだけどね、それだと大型店ってのは矛盾しちゃうんだよ・・・・」
「そうだろうね。店が大きくなると、どうしてもシステマティックな運営をする必要がでてくるから、接客もマニュアル通りになってしまうのは分かりきっている。」
「やっぱり40席ぐらいが精一杯なのかなぁ。」
「スタッフの末端にまで接客を極めさせるとすれば、常にお客様にもスタッフにも目が届くそのあたりが実務上の限界だろうね。」
「ちょっと荒業になるが、業態を変えるって手もあるがな・・・」
「業態を変えるって??」
「いやね、壱食の業態である炭火焼居酒屋は、原価率40%という原価の高さが経営上の悩みになってると思うんだ。でも、売りは接客だろ?むしろ接客に重きを置いた別業態の店で、原価率を改善できないかってね。」
「今の3店舗とも、そこそこ流行っているのに?」
「逆に流行っているからこそ、別業態の店が持ちやすいんだよ。一応の安定収入があるから、無理をしない範囲で実験できるだろ?」
「確かに、大型店でコケるリスクを考えたら、小規模店での実験の方が気分的には100倍マシだね。」
「風営法の問題もあるから、基本はバー形式で、どこまで接客で伸ばせるか実験してみたらどうだろう。バーなら食材があまりいらないから、原価率30%での経営も可能だと思うよ。」
「ちょっと人件費が高くなりそうだけど、それでもFLコスト70%から解放される可能性があるのなら、チャレンジしてみようかな。」
|
|
どのような客商売でもそうでしょうが、特にお酒を出す商売につきものなのが店員とお客様の色恋沙汰。
厳罰以外では対処できないのが現場の実態で、いったい何を考えて仕事をしているのかと・・・
「悪事千里を走る」のことわざの如く、悪い噂はあっという間に広がるもの。一度でも悪い評判が立ってしまうと、それを取り返すのは並大抵の苦労ではありません。
|
|
|

|
第三十八幕 バー事業に進出
|
|
「業態変えたバーなら、店舗探しが楽な感じだね。排煙のダクトが必要ないから、結構、どこでもやれちゃうみたいな。」
「潰れたスナックなんて、そこらじゅうにゴロゴロあるし、居抜きも結構な数だろうね。造作譲渡300万とか、いつの時代の話だよ?って感じでタダでもいらないようなものに値段つけてるけどね。」
※造作譲渡=居抜き物件に付いてくる内装や設備
「沼袋の路面に、よさげの居抜き物件があってね。20席ぐらいの小規模店舗なんだけど、そこでやってみようかと思うんだ。」
「沼袋なら管轄は野方警察だよね。相談には行ってみたの?」
「どうせ深夜営業の許可を取らなきゃいけないから、相談も兼ねて行ってきたよ。懸案のヤクザ屋さんのみかじめ料の習慣はない地域だけど、もし要求されたらすぐに通報してくれって言われた。」
「それじゃぁ安心だね。ところでバーの店長は誰がやるの?」
「それがさぁ、高円寺店の店長が張り切ってて、カクテル作りの練習まで始めてやがんのよ。トム・クルーズのカクテルって映画のDVDまで借りてきてね。」
「そのやる気は大切にしなきゃいけないから、高円寺店の方に正社員を補充だな。」
「そう、補充、補充。練馬店の店長も必要だし、もう手配はしておいたよ。一人はワタミ出身の人に決まりそうな感じだけどね。」
「ところで、深夜まで営業するバーとなると、今まで以上に女性客絡みの事が心配になるな。」
「壱食の行動指針にあるとおり、お客様にちょっかい出したり、それらしき行為があった瞬間に即刻クビだよ。女絡みは厳しくしておかないと、それこそヤクザ屋さんに付け込まれることになるからね。」
|
|
もし政治家の方が政治資金集めのパーティーをやめていただいたら、本音としてホッとする経営者の方も多いと思います。
ですが、あおば会計の地元である野方駅の北口開設工事も、衆議院議員の方の力がなければ実現できなかったのも事実。
西武新宿線の開かずの踏み切りに苦しめられてきた野方民の一人としては、北口開設工事は嬉しいものです。
|
|
|

|
第三十九幕 みかじめ料
|
|
「何かね、議員さんのパーティーの案内が来てるんだけど・・・」
「都議会議員のあの人か〜 ボスの衆議院議員か子分の区議会議員から名簿が流れてる感じだな。」
「行かなくてもいいよね・・・知らない人だし・・・」
「さあ、どうだろうねぇ〜 ヤクザ屋さんは警察が抑えてるように見えるけど、本当に抑えてるのは、誰だろうねぇ〜」
「何、その回りくどい脅し・・・・」
「都議会議員のパーティーは1万円、衆議院議員のパーティーは2万円。多くても年に数回だからね〜」
「行けってことだよね・・・保険かける意味で・・・ヤクザ屋さんに何か言われたら、陳情すれば警察が動いてくれるってことだよね。」
「お前は4店舗持ってるしね。そこいらのただの居酒屋店主じゃないんだよ。多分、お客様の中に議員さんの後援会の重鎮に近い人もいるだろうから、ちょいと情報収集しておきなよ。」
「普通にパーティーに行くだけじゃだめなの?」
「どうせ金を払うのなら、後援会の重鎮さんの紹介ってことで行く方がいいよ。その方が、重鎮さんの顔も立つし、その重鎮さんのそばにいれば、議員さんが自ずと寄ってくるから。」
「重鎮さんが見つからなかったら、俺が紹介するよ。この地区の後援会長さんあたりでいいだろうし。」
「なんか、これって、合法的な、みかじめ料っぽくない?」
「パーティーに行けば分かるよ。業界団体様勢ぞろいって感じで、本当の意味の支援者の方が少ないんじゃないかって思えるパーティーもあるからね。だけど会社の成長に連れて、色んな付き合いも増えてくるって事で割り切りな。」
|
|
各事業所や営業部門ごとに業績計算する部門別計算。誰がどう見たって、同じ会社でやってる事業とは思えない、まったく関連のない営業部門をお持ちのお客様もいらっしゃいます。
成長企業においては、部門利益をもとにボーナスの査定が行われるのが一般的で、各部門利益の増大→全社利益の増大という流れができているようです。
|
|
|

|
第四十幕 部門別計算
|
|
「野方店、高円寺店、練馬店、沼袋バーの4つに分けて部門別計算ってのをやってるんだけど、沼袋バー以外は月に20万の利益を安定的に叩き出せるようになった感じがするよ。」
「まあ、月に45万円の返済があるし、小規模店とは言えそのくらいは稼いでないと、次の手が打ちにくいしね。」
「母ちゃんとこの会計事務所で月次監査の時に言われたんだけど、本部部門を作って、オレの給料や戦略費、採用費などもそこから出す時期に来たようだって言われたんだ。」
「確かに、練馬店も正社員に任せる方向で進んでるし、部門別計算の本部だけじゃなくて、リアルな本部を持つ時期かも知れないぞ。」
「本部機能か〜 いわゆる本社って事だね。」
「たぶん、次の決算で、壱食のデータバンク信用評価は50点か51点になるはず。もし51点取れてればリースを使って一気に出店スピードを加速させることができる。50点でも小規模店の2つや3つは出店できる。」
「出店スピードを加速させるには、人材の教育と日常的な戦略会議が必要だから、本社にその機能を持たせればいい。」
「どこに本社を持てばいいのかなぁ。教育と会議の場かぁ。」
「確か野方店の上って、2階が潰れたスナックで3階もなんか空いてたよな。あそこ全部借りてしまえよ。」
「そうか!2階でバー、1階で居酒屋の教育ができるし、3階は事務所だから会議や業者さんとの打ち合わせにも使えるしね。早速借りてきちゃうよ!」
|
|
本社機能を持ったあたりから、会計事務所と社長さんの付き合いも変わって来るものです。
これまで社長さんとのやり取りが多かったものが、経理担当者・財務担当者の方とのやり取りに変わります。
社長さんとお会いするのは、せいぜい税務申告書の押印程度でしょうか。
経営計画書もPDCAサイクルも担当者レベルで、どんどん進んでいく過程が、この成長期以後です。
|
|
|

|
第四十一幕 本社機能
|
|
「野方店の2階のスナックは、150万円かけて何とかお客様も呼べるように改造したよ。3階の事務所は、全店の様子が見れる遠隔モニタリングを入れたのが、ちょいと高かったけど、なんか本社っぽくなった感じがするね。」
「手元キャッシュはどのくらい残ってる?」
「とりあえず運転資金として必要ないのが、1,500万円は残ってるよ。」
「それだけあれば、現金商売だから問題ないな。沼袋でバー経営のモデル店をやってみて、バーの手ごたえはどうよ。」
「スナックを改造したバーだから、バーというよりカラオケ・スナックそのもの感じなんだけど、原価率30%、人件費率35%でFLコスト65%では行ける感じがしてる。部門利益で売り上げの10%は必ず残る感じかな。」
「居酒屋と違って、冷蔵庫やなんやらのリース料がかからない代わりに、支出はカラオケ代ぐらいか。でも、売り上げは低いだろ?」
「そう、売り上げは確かに低いんだよ。でも低い売り上げでも、安い初期投資のおかげで黒字を出せるって部分では、悪くない商売だとは思ってる。」
「この本社は、下の階でバーも居酒屋もどちらも研修ができるよね。特に2階のバーはオープンしたばかりだけど、1階の居酒屋からお客様が流れる分、それほど集客にも困らない研修施設だよな。」
「なんかさぁ、現場に近い本社ってのも、利点があると思ってきたね。」
「本社に限らず拠点の置き方ってそうなんだけど、ただなんとなくこの辺りでなんてことやっちゃうとコケやすい。」
「壱食の出店地域は野方の近場のドミナント方式で行ってるんだし、当分の本社はここで大丈夫だよ。」
※ドミナント方式=ある地域に集中して出店すること
トモノスケ社長は、ついに本社機能を持ちましたが
・・・・・・幼児的起業物語は、今日のところはここまで。 |
|